2018年12月29日土曜日

茂利戸家(もりとや)

【場所】
千葉県銚子市清川町2-5-14

【味】
いい具合に焦げ目がついていて、見た目は中々ワイルド。身厚だが箸を当てるとスッと切れる柔らかさ。口に入れた瞬間、思わず唸ってしまうほど美味しい。香ばしく旨味も全体に染み込んでいる。脂も充分にのっているが全くクドくない。もしや坂東太郎⁉︎ と思い店員さんに聞いてみるが、この日のうなぎは愛知県産とのこと。このクオリティはおそらく一色産と思われる。
タレは甘いがさっぱりで美味しさを引き立てる。初めて食べたのに懐かしさを感じる絶品蒲焼。

【お店】
銚子は日本屈指の港町として有名だが、実はうなぎの聖地である利根川の河口に位置し、古くからうなぎの産地としても有名であったそうだ。
創業は昭和5年。銚子でうなぎと言えばこの店と言われている老舗。昨年リニューアルされたそうで、外観はモダンで内装は高級旅館のような雰囲気。テーブル席と座敷に加えカウンター席もあるので、お一人様でも安心。

【値段】
上うな重4300円(税別)
(直近訪問日:2018.12.29)

【おすすめ度】
★★★★★







2018年12月12日水曜日

神田きくかわ 日比谷店

【場所】
東京都千代田丸の内3-1-1


【味】
かつてはうなぎの大きさによりうな重の種類もイロハに分かれていたが、不漁の影響か最高ランクの「ハ」がメニューから消えていた。仕方なく「ロ」を注文したが、それでも一匹半のうなぎの尾を折り曲げてお重に収めるという贅沢なものであった。
これと言った大きな特徴はないものの、隙がなく全てが高いレベルに仕上がっていて、素朴ながらもとても美味しい。本当に美味しい蒲焼というのはこういったものだとしみじみと感じながら最後の一口まで楽しむことができる。
蜂蜜を使ったまろやかながらもさっぱりとしたタレも良質な素材の美味しさを十分に引き立てている。

【お店】
帝国劇場の地下2階。テーブル席は細かく仕切られた半個室仕様で、趣きがあり落ち着いた雰囲気で食事を楽しむ事ができる。うなぎ料理のほか、焼鳥などの一品料理も充実している。

【値段】 

うな重ロ(写真) 4950円 税別
(直近訪問日 2018.12.12)

【おすすめ度】
★★★★★







2018年12月9日日曜日

川豊別館

【場所】
千葉県成田市東町113-1

【味】
成田一番の人気店「川豊」の別館。身は柔らかく口の中で香ばしさと旨味が広がるところは本館同様だが、本館の方が素材の新鮮さとキレの良さを感じる。
使用しているうなぎは全く同じとのことなので、調理法のほか店の雰囲気が味覚に影響を与えているのかもしれない。いずれにしろ美味しい蒲焼。

【お店】
いつの間にか発券機が導入されていた。こちらも本館のような大繁盛店になってしまったのか?と心配したが、この日(日曜11:30)は待たずに入店。正午近くでも2-3組の待機。
別館は、本館の歴史を感じさせる風情豊かな木造建築とは対照的に数寄屋造で高級感が感じられるきれいなお店。中庭を眺めながらゆっくりと落ち着いて食べることが出来る。

【値段】

特上(一尾半) 4600円 税別
(直近訪問日 2018.12.09)

【おすすめ度】
★★★★☆

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2018年10月7日日曜日

ゑびす家

【場所】
東京都葛飾区柴又7-3-7


【味】
味わい深い江戸風の蒲焼き。身はふっくら柔らかく、あっさり淡白ながらも旨味は充分で脂味もほんのりと感じられる。土佐備長炭で丁寧に焼かれているためか焼き目も美しく上品な香ばしさが心地よい。

【お店】
葛飾柴又の帝釈天近辺には川千家、川甚など老舗のうなぎ名店が軒を連ねる。ゑびす家も天明年間に創業し、その歴史は250年とのこと。
店内は広く、テーブル席がいっぱいだと奥の座敷席に案内される。そしてさらにその奥にも座敷席がある模様。店員のおばちゃんは皆威勢がよく、決して丁寧な接客ではないものの全く悪い感じはしない。

【値段】 

上うな重(写真) 4500円
(直近訪問日 2018.10.07)

【おすすめ度】
★★★★☆




2018年9月23日日曜日

名取亭

【場所】
千葉県成田市寺台575

【味】
この日は秋分の日のサービスで、いつもより大振りのうなぎを提供しているとのこと。鮮やかなテリと焼き目から濃厚な味かと思いきや、ふっくら柔らかで繊細な味わい。さっぱりながら身の旨味と甘みはしっかりと感じられるとても上等な蒲焼。


【お店】

成田山公園の池のほとりに佇む割烹料亭。大正9年に創業した老舗で、歌舞伎役者ほか多くの著名人にも利用されている名店。特に市川海老蔵は成田に来たら必ず立ち寄ると自身のブログで語っているほどのお気に入り。
店内は古めかしく歴史を感じさせるが、清潔で広々としていて居心地は良い。接客も丁寧で感じが良い。

【値段】 

うな重 3900円
(直近訪問日 2018.09.23)

【おすすめ度】
★★★★☆




2018年8月18日土曜日

川千家(旭市)

【場所】
千葉県旭市二3346-1


【味】
坂東太郎がなんと1尾半! 1尾でも3200円という驚愕の安さ。
ふっくらしていて口の中でとけるような柔らかさと きめ細やかなところは、まさしく葛飾柴又「川千家」の蒲焼。そして脂は多めで濃厚であるにもかかわらず不思議と後味あっさりなところは「坂東太郎」の特徴なのだろうか。個人的には少し上品過ぎて物足りなさを感じたが、とても美味しい蒲焼。ちなみに地焼も選択でき、こちらも地焼きとは思えない程柔らかく、程よい香ばしさも同時に堪能することができる。

【お店】
店内はカウンター5席とテーブル4つ。畑に囲まれた田舎の鰻屋といった風情のあるこのお店は、あの葛飾柴又の老舗「川千家」の暖簾分け店であり、なおかつ究極のブランドうなぎ「坂東太郎」を使用しているすごいお店である。
開店前に到着してしまったが、駐車場でうろうろしていたら店内に入れてくれた。接客も丁寧かつ親切で気持ちの良いお店。

【値段】 
うな重特上(写真)  4100円
(直近訪問日 2018.08.18)

【おすすめ度】
★★★★☆




2018年8月11日土曜日

うなぎ さかた

【場所】
千葉県印旛郡栄町安食3795-58


【味】
皮目はサクッと香ばしいのに身はトロッと柔らかい。厚めの身に脂が程よく閉じ込められていて旨味とタレの甘さが上手く調和している。鼻先に漂う香ばしさが格別。
蒸しを控えめにしてしっかりと焼き上げたと思われ、江戸前の繊細さと関西風の食感を同時に楽しむことができる絶品蒲焼き。

【お店】
かつては豊富な天然うなぎの漁場であった利根川。その近くに店を構えて約60年という、地元ではかなり有名な老舗。店内は手前にテーブル席、その奥には 座敷席と座敷の椅子席ととても広々としていて、次から次へとお客さんが入ってくるが、落ち着いてゆっくりと食事を楽しむことができる。
先に投稿した、成田の「鰻処さかた」はこちらから暖簾分けされたお店。

【値段】 

特上鰻重(写真) 4000円
(直近訪問日 2018.08.11)

【おすすめ度】
★★★★★

姉妹店
鰻処 さかた (2018年1月)




2018年7月25日水曜日

オークラ千葉ホテル セブンシーズ

【場所】
千葉県千葉市中央区中央港1-13-3

【味】
オークラ千葉ホテル7月限定企画「夏の味覚 鰻フェア」の会席料理。鰻ざく、鰻巻き玉子、ひつまぶしといった鰻料理を中心に豚ロース、天婦羅、焼鳥などが提供される。
専門店の熟練した職人の繊細な味は求められないが、鰻自体は柔らかくしっかりとした味付け。コストパフォーマンスも良く贅沢な気分は味わうことができる。

【お店】
当ホテルは共済組合の福利厚生施設となっているが、ホテルオークラが運営し、それなりの格式が感じられる。レストラン「セブンシーズ」はオークラグループ唯一の和洋中複合レストランで、豪華さはないものの広々としていて落ち着いた雰囲気のお店。

【値段】 

4100円
(直近訪問日 2018.07.25)

【おすすめ度】
★★★☆☆




2018年7月9日月曜日

うなぎ はいばら 築地2号店

【場所】
東京都中央区築地4-13-16


【味】
なんと2匹分のうなぎが重なりながら並んで敷き詰められている。同じ築地場外市場にある「にっしん太助」のメガうな丼同様ど迫力だが、こちらは愛知県一色産の活鰻を職人が丁寧に焼き上げた本格的なうな重。肝焼きと肝吸い付き。
身は小振りだがふっくらと柔らかで、多目の脂もくどさはない。身の甘味と旨味は一色産ならでは。ほんのり香ばしくとても美味しい蒲焼。タレはさらりと辛口でしっかりと蒲焼きを引き立てている。山椒は紀州産ぶどう山椒でミルで挽く。
食べながら幸せを感じられる贅沢蒲焼。

【お店】
活鰻卸売問屋の直営店。1号店では持ち帰り用の蒲焼と弁当を販売している。築地場外市場で朝10時から営業。築地のお店にしては、広々していて綺麗。照明も抑え気味で少しお洒落。カウンターはないが、大小テーブルがあり一人でも気兼ねなく入れる。接客も丁寧で居心地は良い。

【値段】 

松(写真) 4000円
(直近訪問日 2018.07.09)

【おすすめ度】
★★★★★




2018年4月30日月曜日

麻生屋 本橋元店

【場所】
千葉県香取市佐原イ3400

【味】
蓋を開けた瞬間思わず「おおっ」と声が出る。一目見ただけでその美味しさがわかる。

箸を当てれば身はスッと切れ、脂味も香ばしさもこれ以上ないだろうと思われる絶妙なバランスで残されている。隅々にまで旨味が凝縮しているのは、さすがに愛知県一色産のうなぎ。タレは濃厚で甘くコク深いが、不思議と後味はさっぱり。
素材の良さと丁寧で絶妙な蒸しと焼き、そして絶品タレ、これらが相まった極上の蒲焼。

【お店】
天保3年川魚問屋として創業。鮒を串刺にしたすずめ焼はここが元祖とのこと。佐原のうなぎの有名店である山田と長谷川がともに休業だったため来店。飛び込みであったがまさかの大当たり。この2店に引けを取らない、むしろそれ以上の名店と言っても過言ではない。水郷佐原の奥深さを感じた。

【値段】
うな重上3900円
(直近訪問日:2018.04.30)

【おすすめ度】

★★★★★






2018年4月29日日曜日

う女川(うめかわ)

【場所】
茨城県水戸市島田町4151-2

【味】
小振りな身は、柔らかすぎず適度に引き締まっている。控えめの脂と薄めのタレと全体的に淡白な味付けながら、身の
甘さと旨味、そしてほんのり感じられる香ばしさによって、最後まで飽きずに楽しむことができる。
ちなみにもうひとつの看板商品 しじみ汁は絶品。

【お店】
和風ファミレスっぽい外観だが、うなぎとしじみ卸問屋の直営店。国道51号線沿い大洗駅近くに位置している。団体から個人客まで多くのお客で賑わっている。店員の応対は忙しく余裕がない様子だが決して悪くはない。

【値段】
うな重松3200円
(直近訪問日:2018.04.29)

【おすすめ度】

★★★☆☆




2018年3月18日日曜日

錦谷(にしきや )

【場所】
千葉県成田市下方1384-2

【味】
身が厚く大振りのうなぎだが、ふっくら柔らかで微かに香ばしさもある。さっぱり淡白なのは悪くはないものの旨味があまり感じられない。甘いタレも深みがなく全体的に物足りなさは否めない。
ご飯は美味しく炊けていたので、他の料理は期待できそう。

【お店】
成田うなぎ街道では最後の未訪問店(見落としがなければ)。全7店の中では最も広く店構えも立派。鰻を筆頭に鯉、ナマズ、どじょう等の川魚料理を中心に天丼やカレー、蕎麦なども揃えている。お土産コーナーも充実。
釣堀や養魚場(鯉、金魚)、幼児用乗物コーナーも併設され、多くの人で賑わっている。

【値段】
上うな重3900円(写真) 、並うな重2900円
(直近訪問日:2018.03.18)

【おすすめ度】
★★☆☆☆




2018年2月11日日曜日

一二三

【場所】
群馬県沼田市東原新町1913

【味】
身は箸で皮までスッと切れる柔らかさ。ほんのり香ばしさを残しながらもふっくら柔らかく仕上がっている。多めの脂は中国産と思われ、味にむらがあるのが惜しいところだがまあまあ美味しい蒲焼。

【お店】
国道120号沿い沼田インター近くのこじんまりしたお店。カウンターもあり一人でも入りやすい。駐車場(10台)は道路を挟んだ反対側にある。店内は落ち着いていて、店員さんは愛想が良く居心地は良い。

【値段】
うな重2800円
(直近訪問日:2018.02.11)

【おすすめ度】
★★★☆☆



2018年2月3日土曜日

かど屋

【場所】
北海道札幌市中央区南4条西2丁目

【味】
九州、愛知、静岡等から厳選された国産鰻を仕入れているとのことだが、この日はシラスウナギ不漁の影響で中国産。しかしアンギラ種ではなく国産と同じジャポニカ種ということで一安心。
調理法は関東風で、蒸しがしっかりと入り、ふわっと柔らかくわずかに香ばしさも感じられる。脂が多く少ししつこさは残るが個人的には好み。タレはやや辛めのあっさり系でうなぎの美味しさを引き立てている。
北海道で食べることができる美味しい蒲焼。

【お店】
恵の大地と言われる北海道だが、うなぎの蒲焼はとても影の薄い存在である。
とはいえ北の都・札幌には少ないながらも美味しいうなぎ屋も存在する。「かど屋」もそのひとつ。昭和32年から営業している老舗で、うなぎ百撰会の会員店でもある。特筆すべきは、平日は24時まで営業しており、北海道グルメを満喫した後に締めにうな重なんて贅沢も可能。
古民家風の店内は、照明を抑えて落ち着いた雰囲気。カウンターもあり一人でも行きやすい。

【値段】
うな重:2829円  特重(写真):3030円  中重:3880円  特中重:4320円 ほか
(直近訪問日:2018.02.03)

【おすすめ度】
★★★☆☆







2018年1月25日木曜日

鰻処さかた

【場所】
千葉県成田市公津の杜2-17-11

【味】
蓋を開けると芳ばしい香りが鼻孔をくすぐる。厚めの身は柔らかく、良い具合に脂が閉じ込められていて、隅々にまで旨味が行き渡っている。
これは、蒸しを控えめにするとともに、脂が落ちないように炭火でじっくりと丁寧に焼き上げられたものと思われる。
見た目はワイルドであるが、繊細で熟練した職人技が光る究極の蒲焼。

【お店】
成田は美味しいうなぎ屋が集まる激戦地であるが、こちらは有名な「成田山参道」でもなく「うなぎ街道」でもなく、普通の静かな住宅地の一角に佇むお洒落なお店。
店内も小綺麗で、自然光と木のぬくもりが心地よいテーブル席のほか、座敷や個室がある。カウンター席はないが、平日であれば一人でも気まずいことはない。
印旛郡の有名店「うなぎさかた」の姉妹店。

【値段】
鰻重特上3700円
(直近訪問日:2018.01.25)

【おすすめ度】
★★★★★

姉妹店
うなぎ さかた (2018年8月)