2026年7月29日水曜日

はし本[江戸川橋]


【場所】
東京都文京区水道2-5-7

【味】
柔らかながらも心地良い適度な歯応えを残したうなぎは、1年以上しっかりと育てられた「ひね仔」と思われる。身が締まり脂の乗りが穏やかな分、噛むほどにうなぎ本来の深いコクと旨味が滲み出てくる。
味付けは甘からず辛からず。うなぎの風味をそっと押し出す上品な仕上がりは、まさに創業190年余の技の結晶。
漬物にうなぎとの相性抜群な奈良漬が使われているところも高く評価したい。

【お店】
天保6年、かの坂本龍馬が産声をあげたその年に創業。以来、神田川沿いの同じ場所、そして同じ味で暖簾を掲げ続けている老舗中の老舗。
普通の一軒家のような風情ある佇まいに足を踏み入れると、1階はテーブル席と小上がりとで30席程、2階は座敷の大小個室となっていて用途に合わせて使い分けられる。
老舗の名店であるが、敷居は高くなく、とても親しみやすい雰囲気。
東京・八重洲にも同名の有名店があるが、経営も歴史も異なる全く別のお店であるとのこと。


【値段】 

鰻重特上 5600円(税込)
(直近訪問日 2026.7.29)

【おすすめ度】
★★★★★



2026年7月10日金曜日

江戸焼うなぎ みなと

 【場所】
兵庫県神戸市中央区中山手通1-4-11

【味】
蓋を開ければ鮮やかなキャラメル色の艶。丁寧にじっくりと焼き上げられたのがわかる。
愛知一色産の身は、とろける程柔らかいにもかかわらず、しっかりと良質な脂が閉じ込められていて、澱みのない旨味が凝縮されている。江戸焼きにしては、やや甘目のタレが気にはなったが、十分に許容範囲。
神戸に来たのに「江戸焼」はどうかと迷ったが、結果としては大正解。関東でも中々出会えない絶品江戸焼き蒲焼。

【お店】
神戸を代表する歓楽街「東門街」のビル1階の奥にひっそりと暖簾を掲げている。店内は昭和の香りが漂う落ち着いた雰囲気。店内のテレビに流れているのはナイター中継。カードはもちろん阪神戦。
カウンターと座敷とで16席程の小さなお店。ご夫婦と娘さんと思われる三人で店を回していて、柔和な接客が心地良い。

【余談】
Youtubeの人気番組「令和の虎」で知られる実業家が、長年地元で親しまれたこの老舗の真隣に同じうなぎ店を新規開業したことで、一時SNS上で炎上し注目を集めた。同じビルの1階だが、新店舗は通りに面した入口横という優位置に加えて、圧倒的なプロモーション活動と低価格戦略によって、この老舗は苦戦を強いられているようだ。
デカ盛り等のインパクトやコスパを売りにするのも悪くはない。しかし、この老舗には昔ながらの雰囲気と伝統の味をいつまでも守り続けて欲しいと切に願う。


【値段】 

うな重竹 5200円(税込)
(直近訪問日 2026.7.10)

【おすすめ度】
★★★★★




うな基 二宮店

【場所】
兵庫県神戸市中央区二宮町4-10-8

【味】
愛知一色産のうなぎ一尾を頭から丸々焼き上げて豪快に提供される。炭火でじっくりと焼かれ燻された皮目はサクッと香ばしく、噛む度に身に閉じ込められた脂の旨みが滲み出てくる。
タレはやや甘過ぎの感もあるが、ワイルドな地焼きには馴染みが良く、高知県の仁淀川山椒が後味をスッキリと整えてくれる。
「御膳」には大分県のブラント卵「蘭王」の温玉が添えられていて、単体で食べても良いが、身に絡めることで贅沢でまろやかな味変が楽しめる。
 
【お店】
神戸を中心に蒲焼や鰻弁当などの販売店を展開する「うな基(うなもと)」。二宮店は、その製造・加工を行うほか、直売も行なっている。
その焼き場の片隅にわずか4席のスペースが設けられ、そこで焼きたての蒲焼を頂くことができる。
店内はとても狭くて煙たいが、うなぎを炭火でじっくりと焼き上げる様を目の当たりにできるのは、蒲焼好きとしては悪くない。飲食がメインではないため、ご飯のお代わりやお茶はセルフサービス。
接客はとても丁寧で皆礼儀正しい。飛び込みの一人客にもかかわらず、帰りには店主自ら外に出てきてお見送りしてくれた。

【値段】 
特上鰻重御膳 3700円(税込)
(直近訪問日 2026.7.10)

【おすすめ度】
★★★★☆